第67回勉強会レポート
2013年7月20日 於:豊洲文化センター 第4会議室
◎Digitable 基礎講座2013 第6回 高木大輔講師
トーンカーブ②:調整の実際
色と階調の調整は[トーンカーブ]を使うのが王道だ。直感的には他のコマンドを利用した方が分かり易い場合もあるが、トーンカーブでほぼすべての階調操作を行うことができるので、画像調整の仕組みを理解するにも好適だ。
■シャドウ部・ハイライト部のトーンを再現する
全体の調子を変えずにシャドウ部を明るくしてみたり、ハイライト部だけを暗くしてみる。このように特定濃度域を部分的に補正したり、明部と暗部で相反する補正を行ったりすることは、正にトーンカーブによる階調補正の代表例と言ってよいだろう。
■コントラストを上げる・下げる
コントラストを上げるには、トーンカーブをS の字型に調整する。 調整の際は、なるべくハイライトとシャドウポイントは動かさないこと。こうすればダイナミックレンジを損なわずに、コントラストを調整することが出来る。
■色かぶりの調整・ホワイトバランスの調整
色かぶりはさまざまな要因があるが、例えばハイライト=グリーン、シャドウ=マゼンタなど、相反する色かぶりが発生して手を焼くことが多い。トーンカーブを使った相反補正はなかなか難しく、完璧な補正は難しいがほぼノーマルに見えるように補正することは可能で、かぶりの特質を理解する上では重要だ。 デジタル画像の補正で重要なのがホワイトバランス(=グレーバランス)をとる作業だが、前頁の色かぶりの修正を正確に行う作業といってよい。前述のようにグレーカードの写しこみがあれば理想的だが、一般的な手法としては、正しい発色のR、G、Bのチャンネルの数値に偏ったヒストグラムを近づける方法を試してみるとよいだろう。
◎参加者全員による“ライト二ングトーク” (講師を除く:各自持ち時間5 分)
IF会員:いまさら塾展の作品スライドショー NY会員:色評価用5000Kのモニターカバーを導入 AY会員:PhotoshopCCで試したブレの軽減 SY会員:スケッチ×プロトタイピング KM会員:デザインスタジオ「アートK]の紹介 MM会員:Wイメージの作品構想中 EY会員:“出入職人”としてプリントの違いを出す NKさん:シチリアスケッチの紹介
◎Photoshop 研究講座 平野正志 講師 「ダブルトーン印刷その2」
調整レイヤーで「白黒」を選択し画像を白黒に調整。もともとの画像データはRGBCMY のカラーデータを持っているので、白黒に見える画像でも各色について明暗の調整ができるようになっているわけだ。例えば空の青を暗く、植物の緑を明るくなど元の色のデータの明暗を調整。カラーデータを残して調整をレイヤーで行うことがデジタルならではのより細かな部分での色調調整を可能にしている。
… とりあえずモノクロ化ができても、カラー画像を単純にモノクロ化した場合には、白黒調整だけでは明暗のコントラストが低く、黒の締りが物足りない場合がある。 必要ならトーンカーブレイヤーなどを調整レイヤーで作り調整する。カラー画像のリアルさとは違い、モノクロ画像は単純化された明暗のトーンの画像だから、少し極端なくらいな調整で良い場合もあるだろう 。 … モノクロ印刷用レイヤー、トーンカーブ調整レイヤー、白黒レイヤー、ハイパスレイヤーのみに目玉マークをつけ、レンズフィルターなど第二印刷用のレイヤーの目玉は消しておき、第一印刷を行う。第一印刷の画像はそれだけでもモノクロ印刷として成立する内容の画像で仕上がっている事が必要だ。 … 第二印刷ではハイパスレイヤー、レンズフィルター、白黒レイヤー、調整レイヤー、薄い背景レイヤーのみの目玉をつけ、白黒印刷用レイヤーを消し、プリンタードライバーはカラー印刷を選択して、再印刷する。 … 重ね刷りは位置あわせなど難しそうだが以外とズレずにうまくゆく。もっといえば、極論ではあるが、多少のズレはまったく気にならないほどの濃度で二度目を乗せてゆくので、重ねのズレはそれほど気にすることはないとも言える。 … ちなみにすべてのデータの合計量は約4400Mになった。
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