DIGITABLE 第94 回勉強会レポート

DIGITABLE 第94 回勉強会レポート
2016 年4 月16 日 於:江東区亀戸文化センター 第3 研修室


毎年基礎講座の初回は、恒例の「デジタルフォトの基本概念」: 高木大輔講師

Digitable 基礎講座「デジタルフォトの基本概念」:高木大輔講師
参加 者による“ライトニングトーク”
Photoshop 研究講座「ビッグデータ」:平野正志講師
DIGITABLE 第9 回定例 総会DIGITABLE 写真技術勉強会(HOME) http://www.digitable.info
DIGITABLE2016 デジタルフォト基礎講座 第1 回
デジタルフォトの基本概念: 高木大輔講師
デジタル写真を扱う上で、やはり基礎から順を追って
理解することが重要。現在、過去の教材動画と合わせ

て解説した。

■デジタルカメラで画像ファイルが生成されるまで
デジタルカメラに使われる、CCD やCMOS は光の強弱を感じるだけで色に関する情報は持っていない。一般的なデジタルカメラは、ベイヤー配列のカラーフィルターを通してCCD が感光するしくみとなっている
■デジタルカメラのワークフロー
撮影する際にRAW 記録かJPEG 記録かを選択することで撮影スタイルは大きく変化する。JPEG による撮影の場合、適正な露出やホワイトバランスを完璧に近い形で決定する必要があるが、RAW 記録の場合は、おおまかに合っていれば、撮影後に好きなだけコントロールし直すことが可能となる

■ RGB とCMYK
デジタルフォトの画像生成の原理や、画像調整の基本はRGB の加法混色だが、最終的に商業印刷する場合はCMYK の減法混色となる。絵の具の原理で親しんだ減法混色に比べ、デジタル写真を構成している加法混色は理解しずらいかも知れない。実際の写真をそれぞれの原色に分解して重ね合わせ、試してみよう
■ sRGB とAdobe RGB(RGB の色空間)
デジタルフォトには色空間という概念がある。標準的なパソコンモニターの再現域に合わせたsRGB と、少し広域に再現出来るAdobe RGB がある
■その他、デジタル画像の形式について(ベクトル画像とラスター画像)、画像の解像度についてにも解説した
参加者による“ライト二ングトーク”
EY 会員:新たな研究開発、ゾーンプレート
shirasy 会員:ユーザエクスペリエンスの参考サイト紹介等
TE 会員:春の撮影小品、大口径のボケを生かした作品
TN 会員:銚子屏風ヶ浦でのRound Base Pro360 度撮影動画
EY 会員:旧Mac のベース利用で10teraHDD を自作
Y 会員:facebook つながりの友人から、なんと「今週のジ
オラマ」を見ての製作依頼が来てしまった!…顛末
IH 新入会員:ホワイトホース(カナダ)でのオーロラ撮影紀行、
ツアー引率スナップや野生動物も…etc.

Photoshop 研究講座「ビッグデータ」
平野正志講師

■いろいろなサイズのカメラデータを、モニター画面の表示で比較してみよう。パソコンにあるグラフィックボードは画面の表示の解像度をさまざまに変更できるもので、(通常は1920 × 1200 で使用している)画面の解像度を上げると画面表示の写真の大きさは小さくなる…
■写真をプリントする設定では比率%、高さ、幅の三つとプリント解像度が示される。通常はインクジェットプリンターで300DPI(1 インチに300 のドット)程度で十分と考えている。左の場合にはプリント解像度72DPI で24 × 36センチの小さな写真を100%で印刷する場合で、A4 用紙からはみ出している。サイズを用紙に合わせればプリント解像度が上がる。プリント解像度はいくつくらいが適当か見てみよう…■カメラの開発という意味では、実用的にはもう十分とも言える。大きなデータ、ステッチ撮影で、どこを切り出しても、十分な写真的画素が得られるとなれば、また動画撮影のように時間記録の中からの切り取りも、将来実用の域に達するかもしれない。「一瞬に魂をこめて」という写真本来の醍醐味は次第に記録からの選択に集約されてしまうのか、写真が写真として残り続けられるのか、どんな未来が訪れるのか、想像を超えた時代が訪れるかもしれない…