古典的印画手法

「プラチナプリント」という話を聞きかじり、インターネットで調べてみると実にたくさんの情報が掲載されているのが分かる。アメリカなど、写真が芸術作品としての価値を大いに発揮している国での情報が多いようだ。

市販の乳剤を使い、コンタクトプリントで密着焼きし印画を得るという方法で、古典的な印画手法の一つという事になる。

本来、コンタクトプリントでしか焼きつける事が出来ないので、出来上がりと同じ寸法のネガフィルムが必要になる。従来のフィルムでの撮影なら、そのまま大きなネガを作ればよいわけだが、元がデジタル撮影となるとネガフィルムを作る段階でトーンの修正など様々なテクニックや手法があるようだ。ピクトリコから専用のデジタルフィルムという透明なフィルムが発売されているようで、そこにインクジェットプリントすれば焼き付け用のネガの出来上がりとなるらしい。

焼きつけ自体は専用のライトであったり、太陽の光であったり、昔やったシルクスクリーンプリントの版制作の方法に似ているともいえるようだ。

デジタルの時代になってやっと暗い暗室から解放されたとなって、我が家の暗室も今や物置状態で、今更、暗室作業をという面倒な気持ちが先に立ち、乳剤塗布から焼きつけまでという古典的方法を、デジタルで試そうという気持ちは今のところはない。その魅力をまだよく理解出来ていないのかもしれないが・・・。
というわけで、今のところインクジェットプリントで、かつてフィルムから焼きつけた時代の印画紙のような美しいプリントを作るための手法をいろいろに研究してゆきたいと思っている。2012・4/1
H講師